ゲーム紹介: 2025年2月 ― 2025年03月03日
中国?の寺院でからくり箱に挑む3Dパズル。
クリック&ドラッグで視点変更しながらからくり箱を操作する、The Room系の3Dパズル。
様々に変形するからくり箱や背景の寺院は高精細ではないが美しく描写され、操作は直感的でわかりやすい。
仏教寺院モチーフの背景は色調が抑えめ、華美さが少なく日本寺院のような静寂な雰囲気。不気味さやホラー表現はなく淡々としている。ストーリーや背景説明は一切ない。
キーアイテムは少なく謎解きは簡単だがパズルは面倒なものがいくつかあった。親切なヒントやパズルスキップがあるので詰まることはないだろう。
インターフェースまでThe Roomそっくりでオリジナリティに欠けるのは気になる点だが、ゲーム自体はよくできている。純粋にからくりパズルを楽しめる佳作といえる。
クリアには1時間とボリュームは少なめだが安価なので損はないだろう。
不気味な人形工場を探索する短編ホラー。
ゲーム進行は生産された子供向け人形をひたすら検品する作業パートと、工場を探索し隠された秘密に迫るアドベンチャーパートの繰り返しとなる。
画面はFPS視点、薄暗い工場や奇妙な人形がよく描かれている。操作性は良好、移動速度はやや遅めだが工場は狭いのでストレスはない。
人形の検品項目は同じ作業の繰り返し、失敗しても(トゥルーエンド狙いでなければ)ペナルティはない。時々出現する呪われた人形の怪奇な動きが面白い。
アドベンチャーパートでは工場内が不気味に変化、悪夢のような歪んだ空間となる。軽度のジャンプスケアのみでアクションや複雑なパズル要素はなし、歩いていれば自然と脱出できる。普通にプレイすればゲームオーバーにはならず、事故死してもすぐにリカバリする。
音声は英語だがセリフやメモなどの日本語字幕はほぼ完璧。全6章でステージセレクトも可能、1周クリアには2時間程度。エンディングは2種類、どちらも謎をあまり残さずにスッキリと終わる。
謎解きの要素はなく恐怖感も控えめだが雰囲気は抜群に良い。疲れないホラーを楽しみたい人に特におすすめ。
レールを敷いてトロッコを走らせるパズル。
高低差のあるマップにレールやスイッチのチップを配置し、ゴールまで線路を接続する。狭いマップで扉を開けキーアイテムを回収するには、ポイントや立体交差を駆使して複雑にループする線路を作らなければならない。線路チップは必要最低限しか用意されず、無駄なく最適な設計が必至。自由度は少なく可愛い見た目に反してなかなかの高難度。
見下ろし型のマップは自由に回転可能。デフォルメされたハムスターや背景は賑やかで可愛らしい。動作は軽快だがスイッチ類の操作はやや癖がありチュートリアルをよく読む必要あり。
何故キャラがハムスターなのかは不明。セリフは機械翻訳で日本語訳されているが特にストーリーや背景説明はない。
高難度なためステージクリアには数十分、かなりの試行錯誤が必要。私は12時間ほどプレイしたがやっと終盤にさしかかったところ。可愛い見た目に騙されると大火傷必至、手応えのあるパズルを楽しみたい人におすすめ。
広大なプールを彷徨うウォーキングシム。
舞台は静かな水を讃える無人の地下プール。清潔だが薄暗くどこか不気味な、娯楽場とも工場ともとれる奇妙な空間。
画面はFPS視点、移動速度はそこそこ早く動作も軽め。目を見張る景観や精細さはないが水面などの表現は綺麗で雰囲気は良い。
不気味な雰囲気が漂うがホラー表現はなし。台詞や背景説明などテキスト無し、アクションやパズルも一切なし。プレイヤーの想像力だけを頼りにひたすら歩いてゴールを目指すのみ。
マップは広く複雑に連結しているが、ランダム要素や鍵探しなどはないので適当に歩いていればそのうち脱出できる。終了時はオートセーブでステージレクトも可能、全4章でクリアには2時間弱かかった。
ただただ景観を楽しむだけのウォーキングシムだが、雰囲気は抜群に良い。ストレスなく奇妙な世界を散策したい人におすすめ。
(Steamレビューより転載)
無人の邸宅を探索する脱出ゲーム。
舞台は'90年代米国風?のやや大きな一軒家。明るく生活感のある家だが、乱雑に散らばった書類やお経のようなBGMが不穏な雰囲気を掻き立てる。
淡々とクリックポイントを探しパズルを解いてく典型的な脱出ゲーム。ホラー表現やジャンプスケアは一切なく、劇的なストーリー展開もない。落ちているメモや写真で背景が語られる。日本語は機械翻訳っぽいが内容は十分把握できるだろう。
移動はFPS方式でしゃがみやダッシュ、ジャンプも可能。部屋は全部で10室ほど、狭いので道に迷うことはない。
パズルにランダム要素や理不尽なものはないが、手がかりが部屋の各所に分散されているためやや面倒。メモは必須となるだろう。ヒント機能もあるが解答は教えてもらえない。何ヶ所かは自力では解けず攻略ガイドのお世話になった。総じて難易度は高めか。
セーブはいつでも可能だが終了時のオートセーブはないので注意。クリアには2時間かかった。
オーソドックスで手応えのある脱出ゲームが好きな人におすすめ。
紙に描かれた世界を探索するパズル。
絵の具で描いたような手書きの背景は表裏で別々の絵となっている。紙を折り曲げ表と裏の絵を組み合わせ、障害物を消して離れた道を繋げたりステージギミックを作動させる。
難易度は標準的、ヒント機能があるので詰まることはない。シークレットなどのやり込み要素もあり。数画面のマップからなる章立てでステージセレクトも可能。クリアには8時間、ボリュームも十分だろう。
ストーリーは封鎖的な故郷から旅立つ少女の冒険を淡々と描く。日本語訳は完璧、暗い展開は一切ないがやや盛り上がりには欠ける。
アクションやタイミング要素はなし、のんびりした絵本のような世界でゆっくりとパズルを楽しめる。
ゴミを回収・リサイクルする工場を運営するシミュレータ。リサイクルがテーマだが環境問題などの啓発は一切なし、ひたすら運営のみに徹しているのが良い。
廃屋からゴミを拾い集め、分別して材料にしてから機械にかけリサイクル、様々な製品に加工し販売するのが一連の流れ。最初は一人だけで全てを手作業でこなすが、資金を貯め従業員を雇い工作機械を増やすことで全て自動化できる。
画面はFPS視点、高精細ではなく綺麗でもないが見やすくわかりやすい。動作は軽く操作性も及第点。
この手のシムにしては資金繰りや時間経過に余裕がありサクサクとゲームは進む。私は20時間ほどで工場を限界まで拡張できた。日本語は機械翻訳だが内容は十分理解可能、ストーリーや複雑な操作はないので問題ないだろう。
ロケーションが少ない上にだだっ広い廃屋に不自然にゴミが散乱していたり、荷物の運搬に何往復も必要でやや面倒。コンテンツも少なすぎるなど作りの粗さも目立つ。しかし作業内容が明確でとっつきやすく誰でもゲームにめり込むことができる。作業シムとしての基礎はしっかりした佳作だと思う。
価格も安いので作業シムの入門には最適、お手軽に遊びたい人におすすめ。
ではまた。
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