プラモ:マクロス デストロイド軍団 ― 2014年03月21日
こんばんは。
暖かくなってきましたね。
冬ももう終わり、いよいよ花粉の季節。
..早くもくしゃみや目の痒みが出てきましたよ。
憂鬱ですな。
さて、今日もプラモなんですが。
実に数十年ぶりに、バンダイでないプラモ作ってみました。
懐かしの初代「マクロス」より、デストロイド軍団です。
ウェーブ社の1/72スケールキット。
友人より譲り受け、3機首まとめて作ってみました。
「デストロイド」は、TV版「超時空要塞マクロス」に登場する陸戦型ロボット。
現代の戦車に当たる兵器ですね。
下半身こそ2足歩行ですが、上半身は頭も腕もない大砲そのもの。
バルキリーのように変形して飛行とか無茶な設定はなく、無骨で地味なヒーロー性皆無のデザインはリアルロボットの極致とも言えます。
実用性はともかくw、技術的にはすぐにでも実現できる感じですね。
マクロスは舞台の大半が宇宙だったので出番は少なめ、しかも出るたびあっさりと破壊される完全なヤラレ役でしたw
MBR-04-Mk.VI「デストロイド・トマホーク」
両腕にビーム砲を備えた陸戦用デストロイド。
さらに胴体に多数のミサイル、機関砲、火炎放射器を備えた武器のかたまり。
強力な火力で正面から敵と撃ち合う、いわば戦車と同じ役どころです。
劇中ではダイダロスアタックでの一斉射撃のシーンなんかが見せ場。
キットはウェーブ社製、1/72スケール。2010年発売。
部分塗装のみの素組パチ組。製作期間は4日。
このキットを無塗装で組み上げただけのレビューは、日本でも私だけかもしれないw
ウェーブのプラモに触るのは初めてですが、バンダイのガンプラに比べるとやはり粗が目立ちます。
一応、初心者にも配慮したキットとして作られてはいますが、やはりガンプラに比べ敷居が高い感じ。
大きさはバンダイのMGと同程度ですが、キットの構成としてはHG以下。
プロポーション、ディティールは良く出来ています。
細かなモールドなどはアニメそのままではなく、よりリアルっぽくアレンジされている部分もあります。
全体としてよく似ているしなかなか力強く格好良いです。
ただ、膝の角度がアニメとちょっと違う感じがします。劇中だともっと鳥脚みたいな感じだった気が。
両腕の砲口がふさがっているのも残念。黒で塗装しているので目立たないとは思いますが。
内部のフレーム再現などは一切なく、関節は単純な挟みこみがほとんど。
関節部にはポリキャップも使用されていますが、緩めの部分が多く保持力は今一。
可動範囲も狭く派手なポージングはまず不可能です。可動範囲は10年以上前の水準ですね。
パーツが干渉したり、可動軸の強度が不安な部分も多数。動かして遊ぶのは控えめにw
接着剤不要のはめ込み式ですが、パーツの合いが悪かったりポロリがひどい部分も多く、現実には接着剤必須です。
大きな部分は合わせ目が出ないようパーツ割りに苦心の跡が見えます。
スライド金型によるランナー成形で、砲身などは合わせ目のない一体成型。
ただ腕など小さな可動部はモナカ割なので、塗装する場合は合わせ目消し必須。
ほとんどのパーツがアンダーゲート、ゲート跡が目立たないのは嬉しいところ。が、実際に組立ててみるとパーツの隙間ができたりする部分もあり、綺麗に仕上げるにはクリアランスを調整しながらヤスリがけとか手間が掛かりそうです。
ちなみに私は手抜きモデラーなので、今回のレビューでも面倒な下処理や調整などは一切していませんw
成型色はダークイエローと関節部グレーの2色とクリアパーツ。
色が足りない部分は多数、最低でも部分塗装ぐらいはしないと見た目がひどい状態になりそう。
今回は胸のミサイルカバーの茶、ミサイルの白と赤、腰回りのグレー、サーチライト下地の銀、踵のイエロー、さらに全身の開口部やマルイチモールドを黒で塗装。
クリアパーツも透明なので、レッドやグリーン部分はクリアカラーで塗装。頭頂部のペリスコープはグレーで塗装した上ラピーシールを貼り付けています。
塗装箇所はかなり多く、結構手間がかかります。
墨入れはスミ入れ液による塗装。
一見わかりませんが、各パーツの表面はざらつきやヒケが結構多く、いつもの墨入れマーカーだと滲みが出て汚くなってしまいます。
はっきり言えばプラ素材がバンダイより一段落ちる感じ。この辺も技術の差ですね。
きちんと塗装する場合は、サフなど丁寧な下地処理が必須でしょう。
主なギミックとしては、胸部と右肩のミサイルハッチ開閉、コックピットハッチ開閉、頭部機銃とカメラ可動、頭頂部ペリスコープ伸縮など。
ひと通りのギミックはきちんと再現されています。ギミック再現に破損しやすい細かなパーツを使う部分もあるので、組み立ては慎重に。
今回の作例では肩ミサイルのカバーが1箇所欠けてしまいました。
紛失..というより、ランナーが変な位置で折れていたので最初からパーツが入って無かったのかも。
取り寄せとか面倒そうだったのでそのままにしてありますw
各部のマーキングは水転写デカール。
段差や曲面のきつい部分に貼る箇所もあるので、貼り付けはちょっと面倒。マークセッターなどを使って頑張りましたが、うまく貼れず雑な仕上がりになってしまいました。
マーキングは設定画準拠ですが、数字シールは大量に付属するので機体番号は自由に組み合わせできます。
初心者向けを謳うなら、水転写でない手軽に貼れるシールもほしいところですね。
見た目はなかなか良いですが、中身の構成や成形技術で見劣りする部分も多数。
それでいて定価は7,000円超とバンダイの倍以上。
初心者にはやや厳しいキットだと思います。
ちょっと手を入れれば良くなりそうな部分が多いので、腕に覚えのある方には面白いキットかも。
他のメーカーからはまず出そうもないマイナーな機体、さらに発売元が小さいので流通在庫が切れたら再販もなさそう。思い入れのある方は実売価格の安いうちにキープした方が良いかも。
以下、写真いろいろ
背面。
肩のミサイルを展開、一斉射撃。
アップで。恐竜みたいな顔がかわいいw
ADR-04-Mk.X「デストロイド・ディフェンダー」
両腕に大口径機関砲を備えた、対空用デストロイド。
武器は機関砲のみ、頭部にはレーダーを備えています。
劇中ではマクロス艦の対空砲として使われ、甲板上で射撃するシーンが多かったです。上半身だけで砲塔として使用されることも。
デストロイドとしては出番は一番多め、毎回派手に爆発していましたw
トマホークと同じく、ウェーブ製1/72スケールキット。2010年発売。
部分塗装のみの素組パチ組で製作期間は4日。
開封したところランナーが1枚不足していましたが、サービス窓口に連絡したらすぐに送られてきました。素早い対応には好感が持てます。
下半身はトマホークと共通という設定、実際パーツ構成もほとんどトマホークと同じランナーの流用です。
可動範囲の狭さもトマホークに準じるので、説明は省略。
ランナー成型色は本体の黄色、関節部グレー、胸部弾倉のグリーンの3色。
このキット、メインの黄色ランナーが曲者
劇中のダークイエロー、というより真っ黄色に近い芥子色。しかも裏が透けて見えるほどの半透明に近い色合い、パーツ裏側を塗装すると完全に透けて見えます。
表面のざらつきもひどく、墨入れも滲みがち。
はっきり言ってこれほどひどい成型色は見たことありません。
トマホークと同じ金型を使っているのに、なぜこんなに落差があるのか不思議ですね。
塗装する方は、綿密な下地処理が不可欠でしょう。
部分塗装は、機体開口部・マルイチモールドの黒、腰回りの機関部のグレー、クリアパーツの赤・緑、クリアパーツ下地の銀など。
機体正面のメインカメラは枠を塗装した上、裏からラピーシールを貼っています。
ギミックはコックピットハッチ開閉、メインカメラ可動、レーダーアンテナ回転、胸部マガジン脱着など。
弾倉は通常型の他、後ろに大きく伸びた大容量型に交換も可能です。
プロポーションは劇中によく似たスマートな体型。成型色が今一ですが、墨入れやマーキングをすればさほど気にならない..かもw
値段はトマホークと同じ7,000円超ですが、見た目がやや小じんまりしてギミックも少ない分少し割高感もあります。
以下、写真
背面。どぎつい黄色の成型色は眼がチカチカするw
射撃体勢。
肩に大容量弾倉を装備
アップ。緑のカメラは上下に可動します
SDR-04-Mk.XII「デストロイド・ファランクス」
大量のミサイルで武装した、近接防御用のデストロイド。
接近してきた敵に対し、大量のミサイルで弾幕を張るのがお仕事です。
他のデストロイドと違い、このファランクスだけはマクロス艦内で独自に開発された機体だとか。
登場が最終決戦間近のため出番はごくわずか、しかも登場するたびカラーリングが変わったりするwレアな機体です。
ウェーブ製1/72スケールキット。発売は2012年ですが、ランナーの半分はトマホークからの流用です。
部分塗装のみの素組パチ組、製作期間は4日。
下半身はトマホークとほぼ共通、なので可動範囲などの解説は省略。
上半身、特に腕は樽のように太く、迫力があります。
ミサイルハッチの開閉はもちろん、後部のバーニアも左右に可動。
左右合わせて22発のミサイルは全て独立したパーツで、塗装などの処理も楽です。
肩の付け根は上下回転の他、わずかに前後左右に角度をつけられます。
その他のギミックは頭部ライトの左右・上下の回転、コックピットハッチ開閉など。
コックピットのキャノピーはクリアパーツで再現。
上半身はなかなか合理的なパーツ分けがされ、合わせ目が殆ど目立ちません。
設定がに比べ細かなディティールが大量に追加されたので、デザインが間延びせずなかなか良い感じです。
上半身が大きい分バランスにはやや難あり。
ランナー成型色は本体の薄茶、関節部グレーの他、ミサイル発射口の緑、バーニアの茶とちょっと豪華な構成。
それでも色が足りない部分は出るので、部分塗装は必須。
発射口のダークグリーンはいかにも軍用って感じで渋いのですが、劇中とは色が違っています。なので今回は劇中に近づけるようアレンジして、発射口カバー表面を本体と同じ薄茶、カバー裏面を赤、さらに発射口脇のセンサーにも赤を追加。
その他の部分塗装は、機体開口部・マルイチモールドの黒及びグレー、腕関節の茶、腰回りの機関部のグレー、アンテナのメタリックグレー、クリアパーツの赤、クリアパーツ下地の銀など。
キャノピーのクリアパーツはフレーム部分を塗装しています。
値段は9,000円と、トマホークなどに比べ大幅値上げ。ボリュームはあるものの、それでも高すぎですね。
写真も色々。
背面。両腕に大型バーニアを装備、短時間の飛行もできるとか。
ミサイル発射。マクロス伝統の糸をひくミサイルですw
最近のコメント