Firecuda 520 簡単レビュー ― 2021年07月31日
こんばんは。
実に久々の更新。ゲームとか遊びが忙しくてサボってただけですけどねw
さて、先日Twitterで「Seagate SSDもらエール・キャンペーン」という企画に応募したところ、見事当選しました。
Seagateの最新M.2 SSD「Firecuda 520」1TBの製品モニター。
使用レポート提出後はそのまま製品がもらえるという太っ腹な企画です。
ありがとうSeagate!
製品購入はこちらから。
Firecuda 520のメーカー公式ページはこちら。
メモリタイプ: 3D TLC
読込: 5,000MB/s
書込: 4,400MB/s
TBW(書込上限): 1,800TBW
保証期間: 5年(3年間のデータ復旧サービス込)
Gen4対応の高速SSDとしては平均的な数値、スペック上は弱点は見当たりません。
価格は2万円代前半、同グレードの製品としては安くもなく高くもなく。
保証期間が長く、データ復旧までついてくるのはさすが老舗メーカーといったころ。
ということで早速レポートです。
製品は派手めなドラゴンの小さな箱入、中身はSSD本体と小冊子2冊(保証規定、データ復旧サービスの説明)
必要最低限の梱包で、詳細な説明書やソフト、ヒートシンクなどは同梱されていません。
本体はM.2 2280、NVMe接続の一般的なSSD。
チップは両面実装、表裏ともチップ上にシールが貼ってあります。
シールの有無は冷却性能にはほぼ影響しませんが、シールを剥がすと保証が受けられなくなるとのことなので注意。
カード長は一般的な80mm、チップの段差はほぼフラット。取り付けに特に問題はないと思います。
(カメラがヘボいので写真はピンぼけ気味ですが大目に見て)
PCIe接続のM.2コネクタがあればどんなマザーボードでも使えますが、PCIe Gen4の性能をフルに引き出すには最新のチップセットが必要です。
当方のマザーはAsus TUF GAMING B550-PLUS。Ryzen用のAM4マザーで、Gen4のM.2コネクタは1箇所です。
ネジ止め後、マザー付属のプレート状ヒートシンクを上に載せて固定。
ヒートシンクは表面しかカバーできず裏面は剥き出しです。冷却効果については後述。
使用中のSSD、Trancsend TS1TMTE220Sとスロットを交換しサクッとネジ止め。
M.2はケーブルが不要なので取り付けが楽ですね。固定ネジが小さくて扱いにくいのが唯一の難点かな。
古いTS1は作業用ドライブとして別スロットに挿すことにします。
新しいSSDを固定したら普通はWin10のインストールとなるわけですが、長くて面倒なので前の環境をそっくり移行することにしました。
せっかくなので、今回はSegate謹製の無料ユーティリティ、Disk Wizardを使ってみます。ダウンロードはここから。
まずは古いTS1からWin10を起動、Disk Wizardをダウンロードしインストール。
Disk Wizardの「ツール」からレスキューメディアビルダを選択、別途用意したUSBドライブにレスキューメディアを作成します。
その後USBドライブからPCを起動、「ツールとユーティリティ」から「ディスクのクローン作成」を選択。
あとはソースディスク(TS1)とターゲットディスク(Firecuda)を選び自動オプションで作業開始。
400GBほどの環境をパーティションごとそっくり移動。途中2回ほどエラーが出ましたが「再試行」で作業を継続。
所要時間10分ちょっとであっさりとクローンに成功しました。
さっそくFirecudaから起動、以前の環境のまま何の問題もなくWin10が起動。
いや楽ですね。大したものです。
ここからはベンチマークによる実測値。
測定にはCrystal Disk Markと、ATTO Disk benchmarkの2種を使用。
測定環境はRyzen5 3600、PC-3200 32GB、nVidia GTX1060。画面解像度は1920x1080、クロックアップは一切していません。
今となってはエントリークラスにも及ばないPCですが、AAA級の3Dゲームもなんとか遊べるスペックです。
正確な数値は有名レビューサイトにおまかせするとして、当方ではなるべく普段使いの環境のままで測定しています。
具体的にはアンチウィルスソフトやSteamクライアントなどは常駐させたまま。
比較対象としては以前使用していたSSDのTS1と、HDDにST2000NC001を使用。
Trancsend TS1TMTE220S (PCIe SSD 220s) はGen3接続、3D TLC NANDのM.2 SSD。容量1TB、読込3,400MB/s、書込1,900MB/sとGen3世代のミッドレンジのSSDとしてはほぼ平均的な性能。
Seagate ST2000NC001は容量2TB、7,200rpmのやや古いHDD。数年にわたり作業用に使っていますがエラーも一切なく安定しています。
Crystal Disk Markの測定値。
左からFirecuda 520、TS1TMTE220S、ST2000NC001。
シーケンシャルリードはほぼ公称値に近い性能、さすがに高速。特にFC520の書き込み速度は圧巻です。
ですがランダムリードではGen4もGen3もほとんど差がないですね。
..最後のHDDはさすがにお寒い数字、SSDの速度を体感したらもう戻れませんねw
ATTO Disk benchmarkの測定値。Que Depthを変えて2度測定。
上からFirecuda 520、TS1TMTE220S、ST2000NC001。
データ容量が大きくなるに従い、公称値に近い速度となります。
Firecudaなど最新世代のSSDのスペックが最大限に発揮されるのは、ある程度大容量のデータを扱う場合のようですね。
動画編集とか、データロードの大きいAAA級のゲームとかだと恩恵がありそう。
ベンチマーク中の温度はHWiNFO64でリアルタイムにモニター。
左ペインにはコントローラの情報なども表示されますね。
赤ラインを引いたところが温度。
上からFirecuda 520、TS1TMTE220S、ST2000NC001。
Firecudaの温度は最大で66度。以前のTS1に比べると10度ぐらい上昇しています。
(画像はありませんが)ゲームなどでビデオカードやPC全体の負荷が高い状態では70度に達することもあります。
サーマルスロットリングは起きませんし許容範囲内ではありますが、やや不安な温度ですね。
当方は簡易水冷のCPUクーラーを使っているため、M.2ソケットへの風量がやや少なめ。CPUよりもSSDのほうが熱い状態。
ですがヒートシンクに直に風を当てるなど工夫すれば60度前半ぐらいに抑えられそうです。
エアフローの優れたケースや強力な空冷CPUクーラーを使っている人なら、マザー付属のヒートシンクでも発熱の問題はないと思います。
(コンパクトな窒息系ケースでの運用は厳しいかな)
最後に(参考までに)Crystal Disk Infoの結果。
左からFirecuda 520、TS1TMTE220S、ST2000NC001。特にエラーもなく問題なしですね。
ST2000の使用時間に注目。最近は評判の良くないSeagateのHDDですが、やっぱり老舗だけあって安定性は高めです。
スペックどおり、間違いなく高性能なSSD。
ただしエントリークラスのSSDと比べても、メールやブラウジングなど普段使いならば体感はほぼ変化なし。
真価を発揮するのは重い処理を連続する高負荷な環境。簡単な手動計測ですが、重い3Dゲームなどではごく数秒ですがロード時間が短縮されます。
価格はエントリークラスの倍、発熱も高め。ですがヘビーユーザには価値がある製品だと思います。
以上、Firecuda520の簡単レビューでした。
ではまた。
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