Epitasis ― 2020年09月02日
異星の地へと一人投げ出された主人公。地球へ帰るため、無人の遺跡を探索します。
SF的な雰囲気漂うパズルアドベンチャー。
画面はFPS視点。広大で異様な異星の光景と、幾何学的な遺跡がマッチしたグラフィックはなかなかに綺麗。BGMも良く、時間によって変化する明暗の表現など雰囲気は抜群です。
画面はトゥーン調でリアルさや不気味さは一切なし。動作は軽いです。
ポータルで繋がれた惑星は一見広大ですが、パズル自体は細かなエリアに区切られ各ステージは狭め。
パズルは主にスイッチ操作による光線の誘導。監視ドローンをかわしながら光線で扉を開き出口を探します。
シビアなアクションはなく、パズル自体も簡単なものばかりで難度は低め。
日本語訳もされていますが、チュートリアル以外のメッセージは一切なし。他の登場人物や思わせぶりなメッセージも無く、展開も淡々として物語的な要素は皆無。
背景は綺麗ですが変化に乏しく、やや暗めで見にくいステージもあったりもします。
ですがボリュームは少ないので苦痛に感じることはないでしょう。
私がクリアにかかった時間は3時間でした。
雰囲気は良いですが、明らかにボリューム不足。パズルもひねりが足りず物足りない感じ。
セール時にでも買って、息抜きがてら冒険を楽しむ佳作ですね。
Tank Mechanic Simulator ― 2020年09月04日
名前のとおり、ひたすら戦車を修理するだけのゲーム。
壊れた戦車を発掘し、足りない部品を追加、サビを落とし塗装してリストアするのが目的。
なぜ戦車を修理するのかなど背景は一切説明無し。
どうもこの世界では戦車がブームになってるらしく、修理依頼が休み無く送られてきますし、畑には大量の戦車が廃棄されている様子。
えらくシュールな世界観です。きっと戦車道とか流行っているに違いないw
戦車のグラフィックはなかなかリアル、内部も含め細かな部分も精密に再現されています。
作業自体はプラモデルを作るような感覚で大胆に簡略化され、予備知識など一切不要。
足りないパーツはショップで購入したり、ジャンクパーツから再生したりもできます。
錆落としや塗装はスプレーでさっと一吹き。色を塗替えオリジナルカラーの痛戦車も作れますw
操作性はおおむね良好、戦車1台の修復にかかる時間は30分前後。
日本語は機械翻訳ですがゲームに支障はありません。
背景はちょっとした町工場。外にはスクラップ置き場が広がります。
ごく普通の工場で戦車を組み立てるってのもかなりシュールな光景w
戦車の発掘作業では片田舎の農村や林をジープで移動。
金属探知機やドローンを頼りにスコップで地面を掘っていきます。戦車を発見できたら重機やレッカー車を呼び出して発掘完了。
レストアして売ったり、部品取りに解体したりと自由に扱えます。
レストアした戦車は博物館で展示したり、(操作性はいまいちですが)外のグラウンドで試乗や試し撃ちも可能。
ですが戦闘や経営などの要素は一切なし、基本的には戦車を修理するだけです。
登場する戦車は第二次大戦の車輌のみ、しかも独米ソの3国で15種類と少なめ。
仕様の変更や改造なども一切できず、ひたすら同じ作業の繰り返し。
車輌の追加や新たなイベントの追加など、さらなる充実が望まれます。
戦車の作り込みは圧巻の一言。眺めるだけでも楽しめます。
昔戦車のプラモを作っていたミリオタなら、ハマると抜け出せない怪作ですw
CHUCHEL ― 2020年09月14日
毛玉の主人公CHUCHELと、相方の小動物との熾烈?で奇妙なチェリー争奪戦。
ポイント&クリック形式のアドベンチャーです。
独特なアートワークが際立つAmanita Designの作品。
あいかわらず文章は一切なし。画面の各所をクリックしながら進める典型的なポイント&クリック形式です。
今作では場面ごとに区切られたステージクリア形式。ストーリーらしきものは特に無く、一話完結型のスラップスティック作品を見る感覚でお気軽に遊べます。
キャラクターの動きは非常にコミカルかつハイテンポ、見てて楽しいです。
グラフィックはCGや写実的要素を一切排除した徹底的な手書き調。
不気味さは一切なし、色使いもカラフルでお子様でも安心?ですねw
謎解きは難しくはないですが、ちょっとひねった感じで柔軟な発想や注意力が必要。
ヒント機能もあるので手詰まりになることはないでしょう。
アクションやタイミングも変にシビアな部分は無し、何度かリトライすれば簡単にクリア可能です。
各ステージは(悩まなければ)数分程度。クリアしたステージにはいつでも戻れるので実績解除も楽。
私がクリアにかかった時間は4時間弱でした。
実はリリース当初、主人公の絵柄がポリコレな人たちの槍玉に挙げられキャラのグラフィックを書き換えています。このへんのゴタゴタは興味があれば検索してください。
一つだけ確かなのは、キャラの絵は変わってもゲームの面白さは変わらないことですね。お気軽に楽しめるアドベンチャーの佳作です。
ではまた。
(PCゲーム 一覧)
The Unfinished Swan ― 2020年09月18日
こんばんは。
魔法の絵筆を手に、真っ白な世界を旅する少年の物語。
白い背景とインクの染みが生み出すコントラストが美しい、パズルアドベンチャーです。
画面はFPS視点ですがほとんどの場所は白一色、壁も床も見えません。絵筆でインクを飛ばすことで周囲の壁や障害物が見えてきます。
一見何もない空間も実は障害物や段差だらけ、染みで浮かび上がるシルエットを頼りに進んでいきます。
少しづつ現れる町並みや不思議なオブジェは、まるでキャンパスに絵を描くような感覚。絵本を立体化したようなアートワークは新鮮で美しいです。
インクの力で背景のギミックを作動・誘導したり、ブロックで足場を作るなどのパズル要素もあり。
難しくはないですが、絵筆を連打するので作業感がちょっと強めかな。
主人公の移動速度はやや遅め。ジャンプなどのアクション要素もありますが、初見殺しや難しいところはありません。
セーブはオートセーブのみ、死んでも直前からリカバリーされるので苦になりません。
ゲームの要所で浮かび上がるストーリーは絵本のようなイラストとナレーション。
日本語訳は完璧、ちょっと切なく不思議な物語が語られます。
クリアまでにかかった時間は4時間程度。
マップ各所に隠された風船などシークレット要素もありますが、クリアしたチャプターにはいつでも戻れるので安心です。
懐かしさと驚きが融合した斬新なアートワークと、心温まるようなストーリー。
熱中するような要素は無く難度は低め、ボリュームも若干少なめですが、ちょっと変わったゲームがプレイしたいならオススメです。
PC Building Simulator eスポーツ拡張 ― 2020年09月21日
eスポーツチームの専属エンジニアとして、選手のPCを組み上げる。
ひたすらPCの組み立てをするだけのゲーム、PC Building Simulatorの新たな拡張パックです。
本編では顧客のメール依頼に応じてパーツを購入、PC一式を組み上げたり修理や改造でお金を稼ぎPCワークショップを経営することが目的でした。
各メーカーの協賛を受けた実在のパーツが登場、お手軽にリアルなPCを自由に組み立てられるのが売りです。バージョンアップの度に最新パーツが追加されていくのも魅力。
1つのPCを組むのに数分、気軽にプレイの再開・中断ができるのもいいところ。
同じ作業を延々と繰り返すだけですが、私はドハマリして気づけばプレイ時間は1,000時間オーバーw
ハマると抜け出せなくなる中毒性の高い傑作です。
今作eスポーツ拡張ではプレイスタイルが変化。
チームから与えられた限られた予算をやりくりしつつ、選手の要求に応えるPCを組み上げなければなりません。
PCケースや主要コンポーネントはあらかじめ限定され、依頼の要件も厳し目。さらにスポンサーが指定したパーツを使う、選手の我儘に応えるなど複数の条件を満たさなければなりません。
やることは本編と同じ、ショップで必要なパーツを注文してひらすら組み立てるだけ。
しかし条件が厳しく自由度は大きく低下。ギリギリのやりくりを要求されるため難度は高め、本編を一通りクリアした人でないとプレイは厳しいかも。
一旦完成したPCでも、後から次々に仕様変更が要求されます。ケーブルやRGBライティングの変更など、本編にはなかったかなり細かな要求もあり。
さらに週末には試合会場に出張しPCの調整を行います。
試合が始まるまでの数分のインターバルの間にPCを調整・修理するなど、緊張感あふれるプレイが楽しめます。
試合後には別のチームへと移籍したりも可能。
試合を重ねれば予算が増え作業場もより豪華になっていきますが、お抱え選手の人数やPCスペックも高くなるので難度も上昇。
チームが優勝できるかはプレイヤー次第、ゲーム日数で3ヶ月弱、実プレイ数時間でエンディングが見られます。
(実際には優勝できないことはないと思いますがw)
緊張感は高めですが数時間でエンディングに到達するなど、本編に飽きてきたにはちょっと新鮮な気分転換になるでしょう。
やってることは同じなのに、まるで違ったプレイ感覚も楽しめるなかなか面白いDLCだと思います。
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